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まったり開発ブログ

「ウェブはバカと暇人のもの」を読んだら落ち込んだ

正直、ネットでこれから頑張ってやっていこうと考えてる今、知りたくなかったなあと落ち込んでいます なんとも読後感が悪い。悔しいながらも腑に落ちる内容なので落ち込みながら読み終わった。
 
 
内容はタイトルのままその通りで、ウェブはバカと暇人が使うツールだから、ウェブにそんなに期待するなよ、というものでした。
 
 

 

Web2.0と呼ばれる、「これからは双方向に送り手と受け手が情報を送受信できる状態になり、送り手は受け手を一人の表現者として認め、積極的に巻き込んでサービスを開発していくべきだ」という理想論は幻想で、ウェブはあくまで居酒屋のおしゃべりでしかない。
 
居酒屋で「このビールはポップの苦味が効いてるね」「強めの炭酸が爽快感があるね」なんて宣伝めいた話はしない。「ビールを飲むと小便がたくさん出ますなあガハハハ」といった下世話な話で盛り上がるのだ。
 
集合知、ネットの自浄作用なんてものは大多数の「普通の人」「バカ」からは起きない 。集合愚だ。
 
ウェブはユーザーにとってあくまで暇つぶしでしかない。小難しい文章なんて読まないし、その場で手に入る簡単な情報で満足する。
 
結局ユーザーが求めているのは「バカなもの」「B級なもの」「エロいもの」で、これをやっていればバズるしネットではウケる。
 
 
こういった内容が一つ一つ列挙され、そして挟まれる具体例や参考事例が強烈なものだから、読み進める度にひたすら落ち込んでいきます。
 
 
 
しかし、サブタイトルの「現場からのネット敗北宣言」にあるように、筆者自身はネットメディアの編集者をしていて、そこから現状を悲観しているのだ。
 
筆者が編集に関わった2007年の記事で最もPVを集めたものが「ドリカム吉田美和の夫の死因『胚細胞腫瘍』とはどんな病気?」だったというのは、結局こういった記事をユーザーが求めている、という現状を表したまさに敗北宣言そのものだ。
 
結局のところウェブでは「バカなもの」「B級なもの」「エロいもの」がウケる。ウェブでマーケティングをしようと言っても、ウケるのは「バカなもの」なのだから提案できるのは「バカなもの」になる。だからウェブに過度な期待をするべきではない。
 
それはわかる。しかしそれではやりきれない。
 
 
ウェブでウケる方法は、実はもう一つあります。
 
それは良いサービスを追求し続けること。企業活動をより良くしていくこと。ウェブで成功する人は、その前にリアルでも成功している。変にウェブでバズを狙おうとするべきではなく、そもそもの活動を地道に続けていけば、自ずとリアルでもウェブでも評価はされる。
 
やっぱりやっていくしかない。やっていこう…
 
 
参考事例が有名かつ強烈なので、ウェブで働こうとしている人はぜひ読んでみてください。

 

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

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